腹部脂肪

品川美容外科の池袋院(東京都豊島区)で09年、腹部脂肪の吸引手術を受けた女性が死亡した事故で、警視庁捜査1課は20日午前、執刀した医師の堀内康啓(やすひろ)容疑者(37)を業務上過失致死容疑で逮捕した。堀内容疑者は調べに「自分に過失責任があったか分からない」と容疑を否認しているという。美容外科手術の内容を巡って強制捜査となるのは異例だが、捜査1課は証拠隠滅や逃走の恐れがあると判断したとみられる。

 捜査1課は同日午前、関係先への家宅捜索も開始した。

 逮捕容疑は09年12月2日、池袋院で東京都荒川区町屋7、無職、前田京(みやこ)さん(当時70歳)に対して脂肪吸引手術を行ったが、手術時の注意義務を怠った結果、2日後、内臓損傷で死亡させたとしている。

 捜査関係者によると、堀内容疑者は前田さんの下腹部の2カ所に開けた数ミリの穴から吸引管を皮下脂肪に挿入。管を前後に動かして脂肪を吸い込む際、誤って腸などに9カ所の穴を開けたという。

 捜査1課は、堀内容疑者が吸引管を動かす際に細心の注意を払わなかった可能性があると判断した。

 前田さんは手術後、池袋院で約2時間の休憩を取った際は異常はなく帰宅。だが、自宅で嘔吐(おうと)を繰り返したすえ死亡した。

 捜査1課は09年12月と今年3月に関係先を家宅捜索。カルテや手術の様子を映したビデオなどを押収し、手術中や前後の状況を調べるとともに、堀内容疑者や関係者から任意で聴取を続けていた。